不祥事に揺れた県警 新人警察官35人が卒業 現場へ 鹿児島県
去年県警に採用され、31日から警察署に配属される新人警察官の卒業式が、ありました。
●卒業生総代 橋口 哲平巡査
「組織の一員として、県民の方々が安全安心を実感できるよう、信頼される警察官を目指し、さらに精進することをお誓い申し上げる」
卒業したのは、去年4月に採用されて警察学校に入校した男女35人です。およそ10カ月の間、職務の遂行に必要な法律の知識のほか、逮捕術や拳銃の扱い方などを学んできました。
しかしこの学びの期間は去年県警を揺るがした様々な不祥事が発生し、県民から厳しい視線を向けられていた時期と重なります。
被害者への対応を巡っても問題が次々と浮かび上がりました。
こうした事情をくんでか、駆けつけた幹部からはこんな訓示も。
●岩瀬 聡 県警本部長
「例えば、犯罪被害者の方々など警察を頼る県民の思いをしっかりと受け止めて、親身に寄り添う優しさを持ち、真摯に対応することを忘れないでください」
卒業生も複雑な思いを抱えているようです。
●卒業生
「そうですね…。でもまあ、自分たちやるべきことをしっかり、私たちはこちらでやるという考え方でしたね」
「正直、警察官にはあってはならないことだなとは思うんですが、これからの県警でそのようなことないためにも私たちも頑張っていきたいと思います」
中には、自身がつきまといの被害者だったという卒業生もーー
●卒業生
「やっぱり被害にあった人にしか分からない気持ちとかもあるので、怖い気持ちだったり色んな感情があると思うんですけど、そこに寄り添うのが警察っていう仕事で、その弱い立場にいる方々を救うのが警察の仕事ではないかなと思います」
卒業生は離島を含めた県内16の警察署に配属されます。